Sunday 20 September 2009

スパイダースター

短いです。二分冊にする必然性がどこにあったのか? マイク・プラザートンって天文学者らしい。文章書くのは得意でしょうけど、それが小説として面白いかどうかは別...

太陽から高速のビームが出て来る「天撃」が人類の植民惑星を攻撃しはじめる。それを停めるために、17光年離れた伝説のスパイダースターにおもむく。

わけなんですが、全然繋がってないです。スパイダースターでは、当然のようにファーストコンタクトするわけですが、200万年進んでるはずだったり、全然変わってなかったり、電子レンジビームとかある割に、ナイフで戦っていたり... 脈絡ないと言っていいんじゃないかな〜 恒星間移動するような文明がナイフってのもな〜

ファーストコンタクトも悲惨。もちろん、うまくいくわけないとは思うんだけど、スウォームとかあるなら、最初から使うべきだったんじゃないかなぁ。Xボットなんていう便利なものがあるだけに、いきなりあれなのは、説得力ないです。現役の天文学者が、ファーストコンタクトに、こういう「インディアンとイギリス人」的なイメージを持っているってどうなのかなぁ。

いきなり他人の言語で話かける一方で、幾何学模様見せてたり、挙げ句に「アルゴノート語で話していたから関係ないと思った」ですか? うーん、たぶん作者は、そういうことする人なんだろうな〜 僕も、結構、やっちゃう方ではあるが... それで何千人も死濡んだから迷惑な話だ。

SF的には暗黒物質エンジンが面白い。宇宙空間に大気のようにあって、それをジェットエンジン見たいな使い方をするらしい。原則に使うアイデアも面白いです。でも、これって、静止しているエーテルの再来だよね? こういう暗黒物質のイメージは、天文学的にどうなのかなぁ。暗黒物質の分布とかにもよるとは思いますが... まぁ、SF だから、何でもありですけど。

チームの中の確執は面白く書けていると思いました。アメリカ人のチームって、こんな感じかな。でも、どうも、衝動的に動いている感じ。終り方も、アメリカ人/イギリス人的な理想ではあるんだろうけど、43年の空白って、もっと違うものだろうと思います。

って言うわけで、あんまり良い印象はなかったです。趣味の悪いおとぎ話というところですか。道具立ては面白いと思うので、そう言うのが好きな人なら、お勧め。短いし。

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