Saturday 25 February 2006

ガイバー



WOWOWでやってたアニメ。だいぶ前に終りました。この手の「正義怪人もの」って、子供達の暴力傾向を助長するってな話があるらしい。犯罪ものとかの方が影響が少ないとか。覆面かぶった5人組が裁判抜きに一人を袋だたきにするってのが許されるんだったら、正義なんか、この世にはない。いじめっこの自己正当化みたいなもんだ。

この話は特にひどかった。主人公が高校生だから馬鹿という設定は仕方がないのだが、それにしてもひどすぎる。後半では「悪の結社」クロノスの方を応援してしまう。クロノスの方が「大人」だし理屈が通っている。はっきり正義はクロノス側にあると思う。

自分の家族を守るためと称して、絶対的な力を獲得し、それを秩序を破壊するために使う。それは正義じゃない。狂気でありテロです。馬鹿が権力を持つといかに危険かって話だと思う。そんなのは、9.11以降、現実世界で目にしていることだけどね。

たぶん、アニメを作っている人達自体の精神が低劣なんだ思う。「もたもたしているうちに敵に追い付かれる」とか、「人質を取られて、あっさり絶対的な鍵を渡してしまう」とか、「根拠もなく延々待つ」とか、「危険な力を自分に有利だと言う理由で野放しする」とか「自己犠牲そのものに意味を見出す」とか。それって演出か? 視野が狭いんだよ。

一方で、設定自体は良くできている。特にクロノスが何をしようとしているか、どうして、そういうことをしようとしているのかとか、その構成人物の動きとか。だから、高校生怪人の当てずっぽうなテロが際だってしまう。そのテロに説得力を持たせるのは不可能です。

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